中学にあがると同時に、スマホを持つ子が多いそうです。うちの周りにもチラホラと…。
それに伴い、うちの兄ボーイにもスマホを持たせてもいいかなと考え、スマホと子どもの関係について自分なりに調べていました。
まず、ツイッターやTikTokなんかは、世界とつながってること。
いまどきの中学生がやってるゲームやアプリのこと。
次はフィルタリングかなと思っていましたが、その前に「ゲーム依存症」についてとても怖い記事と本を読んだのでご紹介。
息子がゲーム依存症になってしまった 鈴木 優
「現代ビジネス」
息子がゲーム依存症になってしまった1 鈴木 優
現代ビジネスだと検索しないとその5や6が出てこないのでここにリンクをまとめておきます。
その2〜5は依存症になっていく過程について、
その6は、子供をスマホゲー依存から守るために、親に伝えたい3つのアドバイスと題して「ほめる/無視する」「ゲームを楽しんでみる」「親もルールを守る」について書かれています。
息子さんは高校時代はバンドを組んでベースが得意で、志望校に合格したのでスマホをプレゼント。
しかし、大学入学までのたった一ヶ月でスマホのゲームにはまり、昼夜逆転、課金に小遣いを全部費やし、さらなる課金のために親への暴力、そのまま大学生活もなじめず休学…。
僕もゲームが好きでずっとやっていたのですが、音楽に出会ってからは音楽にのめり込み、ゲームをやる時間が減って行った経験があるので、正直ビビりました。ゲームは他に夢中になれるもの(音楽なんか特に)を見つけたら自然と離れていくと思っていましたから。
自分の過去を思い返してみると、ゲームは小学生のころはほどほど、中学になると部活で平日はそもそもほとんどやる時間がなく、日曜に3~4時間やったりしてたのかな。多い日はもっとやってましたね。確かにやりだすと夢中になってやってしまいます。それは今も昔も変わらずですね。
ただ、今はインターネットと課金があるのです。
インターネット・ゲーム依存症 岡田尊司
インターネット・ゲーム依存症 著者:岡田尊司
文藝春秋 (2014/12/20)
こんな本を読んでみました。怖いです。
衝撃的な事実が明らかになった――最新の画像解析により、
インターネット依存者の脳内で、覚醒剤など麻薬依存者と同様の神経ネットワークの乱れが見られたのだ。スマホの普及で、年齢制限無し、二十四時間営業のカジノ、ゲームセンター、ストリップ劇場さえ掌の上に出現する時代になった。
デジタル・ヘロインがその本性を表すのは、学業や社会適応に躓いたときだ。足をすべらせたら最後、依存の泥沼にはまる。オンラインゲーム(ネトゲ)だけでなく、軽いスマホアプリでさえ、脳には十分な麻薬効果がある。
国内推定患者五百万人の脳を蝕む「現代の阿片」。
Amazon商品紹介より
あなたとあなたの大切な存在を守るための、有効な対策と、チェックリスト付き。
インターネット(この本の中では主にネットゲーム)依存症患者の脳内の画像解析の結果は、薬物依存患者と似たような神経ネットワークの乱れがみられる…。
ゲームは「デジタル・ヘロイン」。恐ろしい単語です。依存するとこんなにヤヴァイ。本当にヤバい。ということがいっぱい書いてあります。
ビビらせようとしすぎじゃないかなと思うくらい怖いです。
ちょっとおおげさなんじゃないのかな…。
この本を読んでるとゲームやってるやつはみんな麻薬中毒者な気がしてきます。
ゲームダメぜったい!
まあでも現実はさすがにそんなことないわけで…ゲームいっぱいやってきたし…。
いろいろ得るものだってあったしと思っていましたが、こんな内容で撃沈されるのです。
蟻地獄の構造 万人がはまる合成麻薬
第5章 蟻地獄の構造 万人がはまる合成麻薬
万人がはまる合成麻薬ぅ?
お、おれは…沢尻エリカ嬢と同じだった…!?
ネットゲームにもいろいろ種類がありますが、中でもMMORPGと呼ばれるゲームは依存性が高いようです。
大規模多人数同時参加型オンラインRPGのことで、ゲームの世界の住人の一人として参加する。ゲーム内の世界でも人間関係があり、チャットで会話。そこには社会があり、派閥、いざこざ、経済システムなんかもできてる。
プレイヤー同士が戦えるシステムをもつ「ウルティマオンライン」では、初心者狩りをするプレイヤーキラーが出現、さらにそれに対抗するためにプレイヤー同士で自警団を組織したりしてたんだって!
めっちゃ楽しそう!
「MMORPG」は、人間の5つの基本的欲求(心理学者が人間の基本的欲求を5つに分類して考えたそう)を満たしてしまうのだそうです。
1 非日常的な興奮や昂揚感を味わい、現実の厭なことから逃避する(生理的欲求、安全の欲求)
「インターネット・ゲーム依存症」より
2 仲間たちと気軽な会話を楽しみ、つながりを感じ、仲間から認められる(所属の欲求、承認の欲求)
3 技術やレベルをあげたり、戦果を挙げることで、達成感や自己効力感を味わう(自己実現の欲求)
なるほどなぁ〜。ハマる仕組みは良くわかる。
学校や会社で嫌なことがあっても、あんしんなネットの中にはいつもの仲間が待っていてくれて楽しく過ごせる。
さらに仲間達は自分の(キャラの)能力を期待してくれているし、ゲーム内では誰かの役に立って感謝される。
RPGということで時間を注ぎ込めば注ぐ程レベルアップして強くなるわけだから、時間を使ってしまう。
さらに課金で強くなるなら課金もしちゃう。仲間のためにもなるし、褒めてもらえるし。
課金方法がガチャだったりすると、そっちもパチンコと同じような仕組みだからまたまた怖い。
ゲーム内の仲間が社会人だったらみんなが揃うのは夜だろうし、そっからゲームをはじめて朝方まで…。そして学校に行けなくなり、外とのつながりが薄れるにつれもっとゲームに居場所を求める悪循環…という感じなのかな。
予防と対策についても
第六章 ネット、ゲーム依存を予防する
第七章 ネット、ゲーム依存を克服する
と依存への予防、対策についてもしっかり書いてあります。
依存症と向き合って改善しつつある家族たちの様子もいくつかのケースを紹介してあります。依存症の子どもに夫婦で向き合うことで改善するパターンが多かったのですが、ネット、ゲーム依存になる子たちは親の離婚などのストレスの影響が多いと説明されてるのに片親の場合はどうしたらいいんじゃ?と思ってしまいました。
WHO ゲーム障害
WHO(世界保健機関)が、2019年5月にゲーム障害を国際疾病分類に加えました。
- 自分でゲームのコントロールができない。
- 日常生活よりもゲームが最優先になっている。
- 健康を害するなど問題がおきていてもゲームを続ける。
- 学業や仕事に重大な支障がでている。
- 上記のような状態が12カ月以上続くとゲーム障害と診断される。
NHKのホームページ内の記事がわかりやすいです。
予防のために
フィルタリングは義務
18歳未満の子にスマホを持たせる場合、フィルタリングは義務なのです。
知らんかった…!
- 携帯電話事業者は、携帯電話インターネット接続サービスの使用者が青少年である場合には、原則としてフィルタリングサービスを提供する義務が課せられています。
- 保護者の方は、青少年のお子さまのために携帯電話の契約を行う際には、使用者が青少年である旨をお申し出いただく 必要があります。
- 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(平成29年法律第75号)の施行によって、新たに携帯電話事業者には、契約締結時の青少年確認義務や説明義務、フィルタリングの設定やインストールを行う有効化措置義務が課されます。詳細及び関連法令等については、以下の内閣府ホームページをご覧下さい。
・内閣府 青少年インターネット環境整備法・関係法令
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/hourei.html
いまのところ、フィルタリングのインストール、有効化をするのは携帯事業者の義務のようですね。
親は18歳未満に持たせる場合、携帯事業者に18歳未満だと申告してくださいということですね。
実際の法律は こちらのリンク先で読めます。
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律
他の国では
ネットゲーム依存で死者も出している韓国では、2011年から16歳未満は深夜0時〜朝6時までネットゲームへのアクセスを規制。
中国は2019年10月25日から、全ユーザーの身分証による実名登録を厳格化し、18歳未満の場合は夜10時から朝8時までのゲームプレイが禁止。平日のプレイ時間は90分、休日は3時間までの制限、課金についても制限。
欧米ではルートボックス(日本でいうガチャ課金)が規制されてきている。
中国厳しいんだな…。課金制限はいいと思うけど。
香川県の条例案も賛否あるけど深夜帯のプレイはダメよならいいと思うんだけどな。
フィルタリングについてくわしいページ
フィルタリングについても自分で記事を書きたかったのですが、下記の記事よりもしっかり書ける気がしないので、リンクでご紹介。
「スマホの知識は子供に抜かされるのを前提としましょう」確かに!大事なポイントですね。
ゲームを「知って」ルールを「一緒に」つくろう!
依存を防ぐには、日ごろからコミュニケーションをとること、ルールを決めることが大事…。だそうです。
親もゲームをやってみるのが良いみたいです。ゲームを介してコミュニケーションがとれますし(ゲームの良いポイントですね!)、ゲームの楽しさをちょっと知ったうえでルールを一緒に作っていけば、子どももルールに納得してくれそうですね。
実際、親が押し付けるルールよりも一緒に考えて作ったルールは守る傾向があるそうです。
- 夜9時以降はゲーム、スマホ禁止
- 食事の際はテーブルに置かない
- 一日の制限時間をつける
- 自分の部屋に持ち込まない
- スマホは月額料金を親が支払っており、子どもに貸してあげているとする
- 調べものの場合は別時間
まとまんない
最後までお読みいただいてありがとうございます。
ゲーム依存について調べてみましたが、体験談を読んでみて実際に自分の子がなったらとても怖いです。でも心の中ではうちは大丈夫なんじゃ?と根拠のない気持ちもあります( 正常性バイアスっていうそうですね) 。
自分がゲームやって育ってきたので、時間制限するのかわいそうだなと思っていましたが、やっぱりやりすぎを防ぐために、何よりきちんとした生活習慣と健康のために、ゲームには制限をした方が良いのかなと今は思います。
ちなみにうちのスイッチのルールはこんな感じです。
熱中や夢中ならいいんです。ゲームだって深く掘り下げること(考えること)でプラスの力は必ず付くと思ってます。ただ、どこから依存してしまうのかわからない。
過保護かもしれませんがしっかり制限して付き合っていくべきなのかなと思います。ゲームを楽しくプレイするために!