「きみは、羽化をみたことがあるか？」
普段茶色くてうるさいセミ。
道ばたに落ちてていきなりジジジジジと動き出して（最近セミファイナルと呼ぶとききました）ビビらせてくるあいつ。
そんなセミの羽化を、目の前で見た！
羽化（うか）とは、昆虫が、幼虫または蛹から成虫に脱皮・変態すること。
Wikipedia
自由研究にうってつけのセミの羽化の観察。
今まで難しいのかと思っていましたが、時期さえあえば夜歩いているセミの幼虫に出会えます。
- ７月中旬から８月上旬。
- 羽化の時間は夜８時くらい、暗くなった頃からはじまるようです。
- 羽化にかかる時間はだいたい３０分〜１時間程度。
東京で８月９日の夜に歩いている幼虫をたくさん見る事ができました。
今年は梅雨明けが遅かったからちょうど今がまっさかりなのかも！
暑くて昼間出られない最近の夏。
３５度をこえていこうとするようなこともあるさぁ。あるさ〜。
夜になったら散歩を兼ねて、ちょっとご近所の公園へ行ってみましょう！
去年の夏休みは見つけられなかった…。
実は去年の夏も…自由研究でセミの羽化を観察しよう！
ということで夜に息子と公園を探しまわったのに一匹も歩いてる幼虫は見つからなかったのです。
地面に穴は無数にあいているのに一匹も…。公園をはしごしても見つからず…。
おそらくお盆も過ぎていたために時期が遅過ぎて、あらかたセミになってしまっていたと思われます。
ほんの１、２週間ずれるだけで遅かった…あの夏はもう戻らない…。
それが一年後の２０２０年８月９日！
去年一匹もいなかったのがウソみたいに見つけることができました。
もしかしたら長かった梅雨のおかげでまだまだ羽化のチャンスがあるのかもしれませんね。
羽化の途中でおちてしまった個体も…
公園で蚊にめちゃ刺されながらも探すと、あの木にも！この木にも！
登ってるセミの幼虫を発見！
足下に、羽化の途中で落ちてしまったセミも…。
これが自然の摂理か…。
（あとから考えれば持って帰ってくれば羽化できたのかも…）
一匹持ち帰ってみる。
羽化しようと木に登っていたところを虫取りあみでゲット。
かわいそうな気もしますが、まあきちんとセミにしてあげるぞということで。
こいつが悲しいかな僕らニンゲンに捕まって連れ去られちゃった子。
うっわ気持ちわ…えぇ？目がけっこうかわいい！
抜け殻しかみたことないから目が黒くてちょっとかわいいことをはじめて知った！
お父さんの（植木がいっぱいの）ベランダで逃がそうよ！そしたら観察できるじゃん！
ということで、ベランダへ。
落ち着く場所を探してた
最初はもみじの植木に登って行ったのですが、枝が細いために全く安定せず、ずっと前足を動かして落ち着かない。
細い枝で羽化を開始して落っこちてしまっては悲しい…。
なので、網戸へ誘ってあげると…。ぐんぐん昇って、すぐにぴたッと落ち着いてくれました。
よかった！これで落ち着いてセミになれそう！
羽化はすぐはじまった
わたくし勉強不足なもので、朝方に羽化するものと思っていたのですが、
お父さん！はじまった！セミが出てきた！
な、なんだってぇー！？もうはじまったの？
まだ網戸に落ち着いてから２０分くらいしか経ってないのに羽化がはじまってる。
すごい！はじめてみる！
白いねッ！羽ちっちゃ！！
お兄ちゃん！みてよッ！
おう！すげーな！（２〜３分見て）んじゃ、テレビ見て来る！
兄ボーイ（中１）は興味なし…。もちっとテンションあがんだろーがッ！反抗期なのかッ！？
ぱりッぱりッ！
耳をすますとセミが殻をやぶってる音が聞こえます。
あっ！音がする！
ぱりぱりってなんか美味しそうな音！
殻から出て、ぶら〜んとぶらさがっていたのです。
そのぶらさがり状態から、ぐいっぐいっと起き上がろうとしています。
腹筋してる！がんばれッ！！
ぐいっぐいっ
ぐイ〜ん。
おおっ！！出た出た！（体が）全部出た！
小さくくっついていた羽がだんだん伸びて
いつものセミと同じような形になった！
体は白とエメラルドグリーンで神秘的。そのへんのセミとは思えない美しさ。
よかった！無事に羽化した！
羽化の時間は３０分くらい。
８時ころ 捕まえる。
８時３０分ころ ベランダに放す。
８時４０分ころ 網戸で落ち着く。
９時２０分ころ 羽化開始
９時５０分ころ 羽も伸びた。
背中がわれて羽化がはじまってからトータル３０分くらいでセミの姿になりました。
反省点
- 短パンで行ったから蚊に食われまくってすぐに帰りたくなった。
- 網戸の外側にひっついたから写真が録り難かった。次回は網戸の内側でやっちゃおう。
- 羽化の途中で落ちてたやつ（まだ生きてた）を拾ってきてやればよかった…。
セミの一生
飛び立ったあと、数日たつと鳴く事ができるようになる。
なに！すぐには鳴けないんだ！
じゃあ家の中で羽化させてもうるさくないかも！
鳴くのはオスだけ！
鳴いてメスを呼んで交尾をする。
知ってるよ！オスだけ鳴くんだよ！
メスは木の皮に卵を産みつける。
ええ！地面じゃないの！？
次の年の梅雨のころ、孵化（ふか）して幼虫がうまれる。
幼虫は木から落ちて、地面にもぐります。
ここで土にもぐるのか…。知らないことばっかりだ…！
幼虫は木の根っこから養分を吸い、土の中で成長する。５〜７年間もッ！！
そしてセミなる準備ができたらッ！
夏の夜に土から出てきて木に登る。
そして「羽化」し、空へ！
２〜３週間生きて、一生を終える。
良い時間。
あまり電気で照らしたらかわいそうかなと思い、息子と２人で暗がりの中じ〜っと観察。
たまに、ちょこっとライトで照らさせてもらって写真を録り、ときおり少しおしゃべり。
キャンプには行けなかったけど、ちょっといい空間がそこにはありました。
茶色になって飛んで行くまで見てる！
でも…さ、もしもおれが寝ちゃったらさ、飛びそうになったらおしえて！
うん。でも朝方だったらお父さんも寝ちゃうよ〜。
うん。それはしょうがない。
そうだ！！
明日になったらさあ、殻がのこるじゃん？それに名前つける！
ぜひ夜の散歩でセミの幼虫を見つけて、１時間ばかしじーっと羽化を見つめてみましょう！
おしまい。
参考webサイト
